STRUCTURE 構造

基礎・耐震

拡底杭

拡底杭概念図
免震構造の優れた性能を十二分に発揮するため、「シティタワーグラン天王寺」では、その前提条件として基盤に充分な強度が確保されています。綿密な地質調査を行い、地下約26m以深、N値80以上の洪積砂礫層を支持地盤に選定。その強固な地盤に安定性の高い拡底杭(拡底杭径約2.4m〜約4.1m)が39本配されています。

エレベーター内の安全確保

エレベーター安全確保イメージ
エレベーター運転中に、地震管制装置が地震の初期微動(P波)および主要動(S波)を感知すると速やかに最寄り階に停止。ドアを開けて、迅速な避難を促します。また、停電した際には停電時自動着床装置により、バッテリー電源で、最寄り階に自動停止。さらに天井の停電灯が瞬時に点灯し、エレベーター内を照らすので暗闇での不安も解消されます。

超高層・免振構造

超高層・免震構造
日本の建物に多く採用されている耐震構造は、地震動に対してその強度と粘り強さで耐えるようになっているため、特に超高層建築物の上層部では大きく激しく揺れることで地震エネルギーを吸収する構造になっています。一方、「免震構造」は、建物と地盤を絶縁し、その間に設けた免震装置が地震エネルギーを吸収、建物に直接地震の揺れを伝えない構造です。「シティタワーグラン天王寺」では「超高層・免震構造」を採用、より高い安全が実現されています。

免震

免震建物
「免震構造」は、地震による激しい揺れから、人と建物を共に守ることが大きな目的です。「シティタワーグラン天王寺」では、免震装置が建物の揺れを軽減、大地震に対しても構造体が大きな損傷を受けないため、居住者の大切な財産である建物の資産価値を損ないません。また、家具の転倒・破損等の2次災害を最小限に留めることができるため、人命を守り、かつ、地震後の建物の継続使用が可能となります。

免震構造

免震構造
「シティタワーグラン天王寺」の免震構造は、地下1階の下に免震層を設けた基礎免震構造で、建物と基礎の間のクッションの役割を果たす天然積層ゴム支承を16基、弾性すべり支承を23基、減衰装置としてオイルダンパーが16基採用されています。この免震装置が相互補完の役割を果たし、地震のエネルギーを吸収。建物全体の揺れを穏やかでゆっくりしたものに変えます。

構造

溶接閉鎖型帯筋

溶接閉鎖型帯筋概念図
帯筋の継目部を溶接した、溶接閉鎖型帯筋が採用されています。継目は、設備の整った工場で溶接固定。柱の強度や靱性を強化でき、耐震性の高い柱をつくることができます。

コンクリートかぶり厚

コンクリートかぶり厚イメージ図
アルカリ性のコンクリートは鉄筋が錆びるのを防ぐ役割も果たしており、鉄筋を覆うコンクリートの厚さ(かぶり厚)が厚いほど鉄筋の錆を長期間にわたって抑制することができます。「シティタワーグラン天王寺」ではかぶり厚の最小値に建築基準法で定められた数値を設定し、実際にはこれを10mm以上上回る水準を目指しています。これによりコンクリートの劣化や鉄筋の錆を抑え、大規模補修不要期間を伸長します。

水セメント比

コンクリートの構成図
コンクリートは主に、セメント、水、骨材で構成され、その強度を測る基準に水セメント比があります。水セメント比とは、セメントに対する水の重量比で、数値が低いほど密実で強度の高いコンクリートになります。「シティタワーグラン天王寺」では、水セメント比を50%以下(ヘリポート、スロープ床等を除く)に設定し、強度を確保すると共に、コンクリートの中性化や表面劣化、腐食性物質の侵入を防ぎ、コンクリートの耐久性を高めています。

遮音

乾式耐火遮音壁

乾式耐火遮音壁概念図
隣住戸との間には厚さ約150mmの乾式耐火遮音壁が採用されています。石膏ボードの間には遮音性能の高いグラスウールを充填しプライバシーを守ります。さらに振動エネルギーに変換する特殊制振材「サウンドカット」を組み込むことにより、音の伝わりが軽減するよう配慮されています。

間仕切壁

間仕切壁概念図
専有部内の遮音対策として、間仕切壁は厚さ約9.5mmの石膏ボード貼りになっています。さらに、居室が水回りと接する場合は、遮音に特に配慮し、間仕切壁の両側に厚さ約9.5mmの石膏ボードが二重貼りされています。

二重床・二重天井

二重床・二重天井概念図
上下階の住戸を仕切る床は約300mm(42・43階は350mm)のボイドスラブとなっています(一部除く)。さらに、コンクリートスラブと床との間に空間を設けた二重床とし、遮音性に優れたLL-45等級が確保され、生活騒音・振動を軽減します。また二重床とすることで床下に電気配線や配管を通し、メンテナンスやリフォームがしやすい構造になっています。また、すべての居室を二重天井とし、遮音性が一層高められています。配管・配線のコンクリートスラブへの打込みを減らし、リフォームへの対応も容易になり、将来のことにも配慮された仕様となっています。

防音サッシュ

防音サッシュ概念図
開口部には、遮音性能T-3(35等級)及びT-2(30等級)相当のサッシュが採用されています。外部からの音の低減に努め、室内の快適性を高める設計となっています。

天然積層ゴム支承(16基)

天然積層ゴム支承(16基)
積層ゴムが薄いゴムシートと鋼板を交互に積層し接着したものです。鉛直方向の荷重に対しては、ゴムが横に広がって縮もうとするのを鋼板が拘束するため鉛直変形を抑えることができます。水平方向の力に対しては非常に柔らかく、かつ大きく変形することができます。したがって積層ゴムをアイソレータとして用いると、建物の荷重をしっかり支え、かつ地盤と建物を絶縁した状態に近づけることができます。
※アイソレータ(isolator)とは、地盤から建物を絶縁する部材、機構などを指します。

弾性すべり支承(23基)

弾性すべり支承(23基)
減衰機構をもつアイソレータです。中小地震には積層ゴム部が弾性変形し、建物の周期特性を長くすることにより地震力を低減します。大地震時には、積層ゴムに滑り剤(PTFE材)を貼り付けた支承部が、滑り板(ステンレス製)の上を滑ることで、地震力を頭打ちにすると同時に、摩擦によるエネルギー消費により地震力を低減します。
※PTEF材とはPoly Tetra Flouro Ethylene(四フッ化エチレン樹脂)の略で、通常"テフロン材"と呼ばれるものです。耐久性と耐摩耗性に優れた小さな摩擦係数が得られる材料です。

オイルダンパー(16基)

オイルダンパー(16基)
オイルダンパーは、シリンダー内に設けた調圧弁を通過する作動油の流体抵抗によって必要な減衰力を発生させ、建物の揺れを減じる装置です。オイルダンパーは、速度に比例した減衰力特性を持ち、建物の風揺れから阪神・淡路大震災クラスの地震まで、幅広い領域で優れた性能を発揮します。オイルダンパーの基本原理は、水鉄砲や注射器構造と同じです。振動などの外乱運動により内部のオイルが流れ、その流体が弁を通過する時に内部の圧力が高まり、ピストンに抵抗力が生じます。この抵抗力を「減衰力」と呼び、速度に依存した減衰特性を示します。

風対策粘性ダンパー(4基)

風対策粘性ダンパー
風揺れ対策用の粘性ダンパーです。「シティタワーグラン天王寺」の計画に合わせ、免震材料として大臣認定を取得しました。粘性ダンパーには、上部構造に取り付けられる可動抵抗板と下部構造に取り付けられる固定抵抗板とが交互に複合されており、その隙間に粘性体が満たされています。暴風時には上部構造が振動して可動抵抗板が移動する時に生じる粘性抵抗力により風揺れを低減します。また粘性ダンパーは建物本体とせん断ピンで繋がっており、地震時にはここが破裂してダンパー本体を破壊から守る仕組みとなっています。

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※コンクリートについての説明は、住棟(住宅を含む建物)の壁、床、柱、梁、基礎等に使用されているコンクリートについてのものであり、電気室やゴミ置場等の付属建物、機械式駐車場ピット等の工作物、外構の塀や擁壁、花壇の基礎等、その他エントランスアプローチや駐輪場等土間や杭に使用されるコンクリートは対象外となります。